
鉄粉濃度計AnalexFDM
鉄系摩耗粉検出の
強力なツール
鉄系摩耗粉検出の
強力なツール
油圧・潤滑システムでは、正常な運転状態でも常に微細な摩耗が進行しています。このような通常の摩耗に対し、潤滑油や作動油の汚染が進行すると発生するのが「異常摩耗」です。この「異常摩耗」を発生の初期段階で察知できれば、設備の致命的な故障を未然に防げる可能性が飛躍的に高まります。
FDMはインダクタンス・バランス式を利用した分析室型の鉄粉濃度計です。専用容器に採取したサンプルを測定部に挿入するだけで、わずか数秒後には鉄粉濃度(ppm)が表示されます。従来の分析室型測定機器のように専門知識や分析技術も必要無く、どなたでも簡単に使用可能です。
測定原理 | インダクタンス・バランス式 |
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適応レンジ | オイル:0 ~ 2500ppm、 グリース:0 ~ 8000ppm |
測定精度 | オイル:±10ppmまたは1%、 グリース:±20ppmまたは2% |
分解能 | 1ppm |
測定時間 | 約3秒/1テスト |
サンプル量 | 50ml(グリースは5ml専用ケース) |
最大メモリ数 | 6900測定結果(設定グループ数による) |
電源 | 110 ~ 250VAC(50/60HZ) |
環境温度範囲 | 15 ~ 40℃ |
寸法 | W 265mm × D 325mm × H 135mm |
重量 | 4.22kg |
致命的な損傷を回避するには早期発見が有効ですが、振動診断や外部分析機関による結果が出た時点では既に手遅れというケースも少なくありません。またICP(SOAP)といった分析方法では5μm以下の摩耗粉しか捕捉できず、実際に致命的な損傷に直結する5μm以上の粒子測定には不向きとされています。鉄粉濃度計FDMはオイル/グリース中の鉄粉濃度を僅か数秒で質量ppm表示する、非常に便利な測定機器です。ICPやフェログラフィーのように専門知識も必要としないため、どなたでも数分のトレーニングで使用可能、測定方法による個人差もありません。また鉄粉濃度とICPやフェログラフィの結果を比較することで、摩耗の原因や摩耗粒子サイズなど、より多くの情報を得ることが可能となります。
油中の硬いコンタミ(汚染物)の中でも、特に機器の摺動部の隙間(クリアランス)と同程度の大きさのコンタミは摺動部に入り込み、刃物のように摺動面を激しく削ります。このアブレシブ摩耗により発生した金属系の摩耗粉は焼入れ処理のように硬化し、摩耗した摺動面より硬くなります。その結果、発生した金属摩耗粉は油圧・潤滑システムを循環し、オイルの潤滑性能を著しく低下させ、故障に直結する代表的な二次的コンタミとなります。
隙間より小さいコンタミ:隙間を通り過ぎる。
隙間より大きいコンタミ:隙間に入って来ない。
隙間と同程度のコンタミ:隙間に入り込んで損傷を与える。